丸善ジュンク堂書店は、全国の書店員が選んだ「夏の文庫50冊」フェアを2022年6月15日(水)~8月31日(水)の期間、全国の店舗で開催いたします。
「夏の文庫」といえば大手出版社3社による、いわゆる「夏の100冊フェア」が定番で、出版市場の中でも長く定着しています。
今回、丸善ジュンク堂書店では文庫ジャンルに長く携わっているベテラン書店員と本部のバイヤーが中心となり、その3社以外の出版社から刊行されている文庫の中から50冊を選びました。
刊行してから時間が経ってなかなか脚光を浴びることがなくなっていた本や、夏休みを利用して学生さんに読んでもらいたい本など、さまざまなジャンルの50冊が集まっています。
◇選考委員からのコメント
書店員一人一人にそれぞれの「夏の文庫」といえる本があるはず・・・
この企画はそんな想いからスタートしました。
書店における夏の定番フェア「夏の100冊」を展開する出版社以外のタイトルから、それぞれの書店員が推したい文庫を選び、それを我々選考委員が50冊に絞り込みました。「こんな本あったんだ」「読んでみようかな」という新たな出会いにつながるラインナップになったと自負しています。
この夏、出版社が選んだ毎年恒例の300冊(100冊フェア×3社)と丸善ジュンク堂書店が選んだ今回の50冊、あわせて350冊の中からお気に入りの「夏の文庫」と出会えますように。
◇hontoポイント10倍&オリジナル文庫用カバープレゼントキャンペーンも開催
6月15日~8月31日の期間、「丸善ジュンク堂書店スタッフが選ぶ夏の文庫50冊」対象書籍のhontoポイントが10倍になります(※シリーズもののポイント10倍対象は、1巻のみとなります)。お会計の際にhontoカードまたは「honto with」アプリカードをレジにてご提示下さい。
また、フェア対象書籍お買い上げで「フェアオリジナル文庫用カバー」をプレゼント(※対象書籍1冊のお買い上げにつき1枚お渡し。なくなり次第終了)。
>> キャンペーンの詳細はこちら
◇丸善ジュンク堂書店スタッフが選ぶ夏の文庫50冊 2022 のリスト
※印刷可能なPDF版(A3サイズ)はこちらからご覧いただけます。
『チルドレン』 伊坂 幸太郎 (講談社)
生きていくのは正直しんどい。でも思いがけない本との出会いは、清涼な風が心を吹き抜けるみたいだ。そしてまた明日へと向かっていける。そんな奇跡をくれる1冊。「俺たちは奇跡を起こすんだ」登場人物たちがくれる奇跡の風に心が洗われますように。(丸善 松本店 / 人文書担当 / Y.I)
『非・バランス』 魚住 直子 (講談社)
深い穴に落ち込んでいるようなつらい状況の人にエールを送る一冊。うまくいかない時があっても、著者のあとがきの「これから大きく飛びたつための、ジャンプ台」に立っているという言葉に元気をもらえる。主人公の「私」が閉塞感を打破していく爽快感がたまらない。(ジュンク堂書店 福岡店 / 文庫担当 / M)
『窓ぎわのトットちゃん 新組版』 黒柳 徹子 (講談社)
「君は、本当は、いい子なんだよ!」
黒柳さんが、親でもなく友達でもない、学校の先生からくり返し言われた言葉を読む度に、私も言われたかったなぁと思う。小学校を退学になって、興味があったらどこでも飛び出しちゃうトットちゃん。そんな子がのびのび過ごせた場所が、ここにあります。(ジュンク堂書店 立川髙島屋店 / 文芸書・文庫担当 / F)
『妖怪アパートの幽雅な日常 1』 香月 日輪 (講談社)
「自分を生きる」ということについて、考えさせられます。
生きていくうえで大切なこと、譲れないこと、自分にとってそれは何なのかを考えるきっかけになりました。(ジュンク堂書店 西宮店 / 文庫・新書・文芸書担当 / まめぞう)
『国語入試問題必勝法 新装版』 清水 義範 (講談社)
決してこれを参考に国語の試験を受けてはいけません。(ジュンク堂書店 三宮店 / 文庫担当 / S.A)
『幸福な食卓』 瀬尾 まいこ (講談社)
「父さんは今日で父さんをやめようと思う」
そんな印象的な書き出しからはじまる、切なくて優しい物語です。
家族、愛の形、失うこと、立ち上がること。
ページをめくる度に心が動きます。(ジュンク堂書店 名古屋店 / コミック担当 / Y.F)
『図書館の魔女 1』 高田 大介 (講談社)
図書館の魔女と呼ばれる少女と、彼女に仕えることになった少年の、ファンタジーやミステリといったジャンルの枠を軽々と吹き飛ばす、全4巻ですら足りないと思わせる物語。
対話などに盛り込まれる言葉や思想についての話には思わず考えさせられることも。あなたは図書館でどんな人生をみつけますか?(関西外商部 / M)
『島はぼくらと』 辻村 深月 (講談社)
いつか生まれ育ったところを離れる人へ。離れることが出来ない人へ。親兄弟、そして友人たち、一緒にいられる時間は想像しているよりも短い。だからこそ大切にしたい一瞬がここにある。(ジュンク堂書店 三宮駅前店 / 児童書担当 / I.I)
『夜中の薔薇 新装版』 向田 邦子 (講談社)
ないものねだりだとしても高のぞみだとしても、妥協するような大人にはなりたくない10代の方々へ、特にこの本に収録されている「手袋をさがす」というエッセイをおすすめいたします。(丸善ジュンク堂書店 営業本部 / E.H)
『すべてがFになる』 森 博嗣(講談社)
理系アレルギーのある文学少年少女達へ。ものの見方や思考の世界が広がるミステリです。(ジュンク堂書店 新潟店 / 店長 / 書肆本屋書店)
『長い旅の途上』 星野 道夫(文藝春秋)
語られるすべての人物、出来事が魅力的で、愛すべき存在として描かれている。彼の言葉から伝わってくるのは、その強く優しい眼差しである。願うことなら親から子へ、時代を越えて永遠に読みつがれて欲しい名著である。(ジュンク堂書店 鹿児島店 / 社会担当 / H.U)
『最愛の子ども』 松浦 理英子 (文藝春秋)
ただの仲良しとも恋愛とも違う「疑似家族」という関係の3人の女子高校生。それを観察し、想像を繰り広げる「目撃者」の生徒たち。大人や社会から押し付けられる規定の中に入れない彼女たちの微妙な親しさが、少しずつ変化していくようすにドキドキしつつ、仲の良い友達を助けたかったり、助けられたりしてしていた高校時代の自分を思い出した。
10代の皆さまはもちろん、青春が遠くなった皆さまにも読んでいただきたい1冊です。(丸善 丸の内本店 / 文芸書担当 / ST)
『69 sixty nine』 村上 龍 (文藝春秋)
1969年舞台の青春小説。当時ベトナム戦争があり激動の時代だったといわれているが、混沌とした時代を生きる今の十代は、この小説を読んで何を感じるのだろうか。ロックの黄金時代だけあってその当時の音楽がいろいろ登場するが、そのとき十代だったらそりゃ影響受けるだろう。もし今が舞台ならその音楽はロックではなくヒップホップ?(丸善広島店 / 副店長 / カープ坊や)
『カラフル』 森 絵都 (文藝春秋)
「この世があまりにカラフルだから、ぼくらはいつも迷っている。どれがほんとの色だかわからなくて。」自らの人生の間違いに気づき、やり直すチャンスを手に入れた主人公。
十代のうちに、是非とも読んでおきたい1冊です。(丸善 有明ガーデン店 / 文庫担当 / しげる)
『終点のあの子』 柚木 麻子 (文藝春秋)
ページの中に、私たち、というか私そのものの様な子がいて、痛くて、切なくて、認めたくないけど共感度200%で大好き。柚木麻子の忘れられないデビュー作。(ジュンク堂書店 神戸住吉店 / 雑誌担当 / 雑九郎)
『読書嫌いのための図書室案内』 青谷 真未 (早川書房)
青春の甘酸っぱさと本の世界がミックスされる。人はなぜ本を読むのか、この本が物語ってくれている。読書は苦手という人にも、新しい風が吹くだろう。本好きにとっては、勇気100倍もらえる本。本は生きるための最大の武器だ。(ジュンク堂書店 滋賀草津店 / 社会・話題書担当 / MY)
『虐殺器官 新版』 伊藤 計劃 (早川書房)
夭折の作家・伊藤計劃が世に送り出した、ゼロ年代最高のSF小説。そこに描かれた、「あらたな形の戦争に直面する近未来」を生きる君たちは、できれば知っておくべきだと思う。<虐殺の器官>とは一体なんなのか、ということを。(ジュンク堂書店 立川髙島屋店 / 店長 / M)
『わたしを離さないで』 カズオ イシグロ (早川書房)
ある特別な役割のために限られた時間しか生きることのできない哀しい運命をおった少年少女たち。彼らの寮生活での日々を描いた作品。それでも主人公たちが笑ったり怒ったりしながら送る寮生活は”青春”という感じがして眩しい。せつないけれど爽やかな読後感のある特別な一冊です。(丸善 アスナル金山店 / 文庫・新書担当 / T.K)
『そして誰もいなくなった』 A.クリスティー (早川書房)
ミステリーの女王アガサ・クリスティーの代表作の1つ。クリスティーの作品はどれも面白く間違いないのですが、特に『そして誰もいなくなった』はイチオシです。全く予想もつかない緊迫感ある展開や、童謡の不気味さにゾクッとします。小学校高学年の時に出会い、ミステリーの面白さを知るきっかけになった作品です。(ジュンク堂書店 三宮駅前店 / 文具担当 / S)
『アルジャーノンに花束を 新版』 D.キイス (早川書房)
10代でこの本に出会えた人は幸福だと思う。20代であろうと、30代であろうと、それ以上であろうと、この本を読んでいない人にこそ読んでほしい。そして、考えてほしい。人生において、幸福であるということは、どういうことなのだろうか、と。その答えはきっと、その後の人生を変えられると思う。(ジュンク堂書店 名古屋店 / 文庫担当 / K)
『たったひとつの冴えたやりかた』 J.ティプトリー(早川書房)
ファーストコンタクトを扱った古典SFの名作、涙……ハンカチが手放せなくなる1冊。
小さな宇宙船に乗った少女は旅先でかけがえのない友達と出会う。星の海を駆けめぐるふたりの冒険は、少女の決断で人類に大いなる福音をもたらすが…。(ジュンク堂書店 池袋本店 / 文庫担当 / I.H)
『あなたの人生の物語』 T.チャン (早川書房)
突拍子のないアイデアがふんだんに盛り込まれたSFで、私自身大の苦手だった数学でこんなにもワクワクさせられるのか!と驚かされ、数学や物理をもっと理解できればもっと面白くなるのでは?と勉強したくもなります。勉強って娯楽の役に立つんだ!と驚かされた一作です。(ジュンク堂書店 三宮駅前店 / 文庫担当 / K.N)
『空飛ぶ馬』 北村 薫(東京創元社)
ミステリーは身近なところに潜んでる。
小さな謎も立派なミステリーなんだと気づくと、
自分の日常も、なんだか面白く感じるようになるだろう。(ジュンク堂書店 福岡店 / 文庫担当 / まるこ)
『ぬばたまおろち、しらたまおろち』 白鷺 あおい (東京創元社)
両親を亡くし岡山の伯父のもとで暮らす14歳の少女綾乃には、誰にも言えない秘密があった。
ここではないどこかへ行きたい。
鬱屈した想いを一掃するかのような変化がほしい。
自分だけを愛してくれる特別な存在に出会いたい。
もし過去に飛ぶことができるならば、まだ自ら生きる場所を選ぶことができなかった十代の頃の自分にそっと贈りたい。
ときめきがつまった宝箱のような1冊は、確実に私の胸をはずませてくれただろう。(ジュンク堂書店 福岡店 / 文庫担当 / ホラーは癒し)
『さよなら妖精』 米澤 穂信 (東京創元社)
偶然出会った異国の少女との謎に満ちたきらめく日々、そして彼女が残した最後の謎。何故彼女は出身地を明かさなかったのか。彼女との会話の記憶をヒントに論理と推理で突き止め、若さに任せた行動を取ろうとする主人公に突きつけられる現実。インターネットが発達した現代、異国の情報に身近に接することができても、現実感を共有することは難しい。それでも相互理解のために手を伸ばし、橋を架けることを私達は諦めてはならない。(ジュンク堂書店旭川店 / 社会・PC担当 / mmyk)
『ずっとお城で暮らしてる』 S.ジャクスン (東京創元社)
シャーリィ・ジャクスンの世界は歪んでいる。ほんのわずかな歪みなので、最初のうちは気付かないかも知れない。何かがおかしいと分かった時には手遅れだ。奇妙な酩酊感に捕らわれてもう離れられない。「ずっとお城で暮らしてる」ふたりの姉妹を忘れられなくなる。城とはつまり、我々の心なのだろう。(ジュンク堂書店 三宮店 / 地図担当 / H)
『十九歳の地図 新装新版』 中上 健次 (河出書房新社)
若者はいつでも鬱屈としている。自分もそうだった。その頃は新聞配達をしていた。主人公と同じように。そして、これは自分だと思った。自転車を漕ぐように読み進めた。暗闇の先で、いつも朝日が昇ることが不思議に思えた。その感覚をいまでも持ち続けている。(丸善 津田沼店 / 店長 / NO.I)
『はじめての短歌』 穂村 弘 (河出書房新社)
「雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって」これって怒っている?違うよね。これは感動している。(本文より)
どういうこと?と思った方も、当たり前じゃん!と思った方も、短歌向きです。直接言いにくい。でも言いたい。胸にもやもやしている気持ちを、短歌と穂村さんは受け止めます。(ジュンク堂書店 立川髙島屋店 / 文芸書・文庫担当 / F)
『ハローサマー、グッドバイ』 M.コーニイ (河出書房新社)
10代、夏。なぜかこの作品しか思い浮かびませんでした。(丸善 天文館店 / 文芸書担当 / Y.M)
『倚りかからず』 茨木 のり子 (筑摩書房)
大人になることに漠然とした不安を覚えていた十代の頃「倚りかからず」に出会い、強いあこがれと共に「大人になるしかないなら、こんな大人になりたい」と思うようになりました。
憧れる姿にはまだまだ遠いですが、今でも心の指針として胸にあり続ける一篇です。
強く優しく研ぎ澄まされた清冽な言葉に出会ってみてください。(関西外商部 / M)
『星か獣になる季節』 最果 タヒ (筑摩書房)
応援している地下アイドルが罪を犯した時、少年は何を選択するか? 「17歳」というこれから星にも獣にもなり得る年齢を、注目の詩人が独特のリズムで切り取った小説。繊細で切実で、青春小説と呼ぶには血なまぐさい。大人が読めば、17歳の時にこれを読んでおきたかった、と思うこと請け合い。(丸善 松本店 / 語学書担当 / ■)
『まともな家の子供はいない』 津村 記久子 (筑摩書房)
中学生の頃、親が鬱陶しくて堪らない時期があった。怒りでどうにかなってしまうんじゃないかと。今思えばアノ頃をどうやって乗り切っていたのだろう。そう、その真っ只中に彼女はいるんだ。(ジュンク堂書店 池袋本店 / 文庫担当 / M)
『水木しげるのラバウル戦記』 水木 しげる(筑摩書房)
水木しげるさんが戦争で片腕をなくされていることは有名ですが、その当時の様子まではなかなか知られておりません。このラバウルの戦場にて、水木さんはスケッチブックをお持ちでした。戦地にてスケッチをおこない、帰国後に文章をつけて発表されました。戦地の様子、現地の方を描かれたスケッチ、今ではとても貴重な資料です。戦争体験記は手に取りづらいかもしれませんが、スケッチと水木さんの文章で読み進めやすいかと思います。(ジュンク堂書店 立川髙島屋店 / 文庫担当 / Y.H)
『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』 栗原 康 (岩波書店)
好かれるための本じゃない!予定調和なんて吹き飛ばせ! 目次を読んで気が合わなさそう、と思ったら買わないでください。かっこ悪い、火の玉みたいな伊藤野枝のじんせい。もう滅茶苦茶です。でも悔しい、痛快だ!でも絶対真似してほしくない笑。自分の人生、好きにさせろ!とんでもない、野枝の生きざま。ここから何も学ぶな!だが、とにかくこの熱風を浴びよ!(丸善ジュンク堂書店 関西外商部 / へいへい)
『柿の種』 寺田 寅彦(岩波書店)
戦前の物理学者である寺田寅彦は随筆の名手でもある。タイトルからはその内容が想像しづらいがこれは寺田寅彦が俳句雑誌『渋柿』に寄稿したエッセイをまとめたもの。一編が1ページぐらいですぐ読める。科学的視点で書かれたものあり、昭和初期の生活ぶりが楽しいものもあり。背伸びして読みたい一冊。(ジュンク堂書店 三宮店 / 文庫担当 / S.A)
『プチ哲学』 佐藤 雅彦 文と絵(中央公論新社)
ちょっとの先に大きな発見が!
ふだんのなにげない生活でも、見方を変えると新たな発見や気づきがあるということを教えてくれる一冊です(ジュンク堂書店 鹿児島店 / 文芸・文庫担当 / 女ねずみ小僧)
『犬が星見た ロシア旅行 新版』 武田 百合子 (中央公論新社)
いまはもうとても遠い、1969年、ソビエト連邦。稀代の随筆家・武田百合子が旅し、星空をふしぎそうに見上げる純粋な犬のような目で見たその景色は、君の目にどう映るだろうか。(ジュンク堂書店 立川髙島屋店 / 店長 / M)
『女が死ぬ』 松田 青子 (中央公論新社)
とにかく松田青子さんを知ってほしい、なるべく早めに!という気持ちで選びました。切れ味のよい短編がつめこまれております。ほどよいフェミニズム感のこの面白さは日本の作家さんにはなかなかいらっしゃらないのでは。(ジュンク堂書店 郡山店 / 実用書担当 / E)
『和菓子のアン』 坂木 司 (光文社)
自分の将来を決められないアンちゃんが何気なく始めたアルバイトはデパ地下の和菓子屋さん。そこで出会った様々な人達を通してアンちゃんは・・・アンちゃんの成長物語にして、美味しい和菓子のミステリー。読後の多幸感がハンパないです!(ジュンク堂書店 池袋本店 / 文庫・新書担当 / Y.K)
『世界でいちばん長い写真』 誉田 哲也 (光文社)
“ほんとはみんな、なんでもできるのに、やらないだけなんだよ。やろうとしてないだけなんだよ。”
自分を変えたい。冴えない毎日を変えたい。それは、ちょっとしたきっかけがあれば出来るんです。そのきっかけがアナタの目の前にあります。そう、この本を手に取ることです!
若者はもちろん、大人も共感できる夏にピッタリな作品。(ジュンク堂書店 三宮駅前店 / 社会担当 / S.S)
『舟を編む』 三浦 しをん (光文社)
辞書をつくるってこんなにも時間がかかるなんて…。だけどなんだか楽しそう!
例えるなら学校祭の準備をずーっと何年もワイワイいいながらしている感じ。
大変だと思うけどちょっと羨ましい。そんな読後感でした。
言葉や物事を調べるために開く辞書ですが、その裏側を知るといろいろ想像してしまい、手にとる時間が増えるかもしれません。そして仲間に入りたくなるかも。(ジュンク堂書店 旭川店 / 文庫担当 / K.F)
『有頂天家族』 森見 登美彦(幻冬舎)
主人公は狸。天狗や怪しい組織が暗躍する京都が舞台の、なんにも考えたくない時に頭を空っぽにして読める最高のエンタメ小説です!(ジュンク堂書店 鹿児島店 / コミック担当 / F.K)
『彼方のアイドル』 奥田 亜希子 (双葉社)
人生観に大きく影響を受けるような小説もいいけれど、読んだ後にふっと心が軽くなったり、ちょっと周囲の見え方が変わるような気がしたり、そんな風に感じることができる小説もあるよってことを、もっと知って欲しい。この短編集も決して大きな物語ではないけれど、ポツポツと小さな感情が溢れ出すような、そんな素敵な読後感を味わえると思います。(MARUZEN&ジュンク堂書店 新静岡店 / 副店長 / H.O)
『空色勾玉』 荻原 規子 (徳間書店)
古代日本を舞台にしたファンタジーと聞いて難しそうだなと思いながら読み始めたのですが。少女・狭也(さや)が助けてもらう立場ではなく、自らの運命を背負いながら少年・稚羽矢を救うこと、どちらが善でどちらが悪という書き方ではないこと、それまで自分が読んでいた“児童書”なら絶対に助かるはずの人が助からないこと。どれをとっても当時の私には規格外で「こんな物語があるのか」からの「もっと読みたい!」で今に至ります。(丸善ジュンク堂書店 営業本部 / S.K)
『物語のおわり』 湊 かなえ (朝日新聞出版)
自分は何者なのか? その答えを探す途中で出会う人から手渡される、結末の書かれていない物語。そのおわりには思いがけない真実が待っています。北海道の美しい風景に思いを巡らせながら、かけがえのない自分に出会うために。(丸善 旭川店 / 文具担当 / J.T)
『ようこそ紅葉坂萬年堂』 神尾 あるみ (小学館)
万年筆を手に入れたい、使いたいと思わせてくれる1冊です。
主人公の女性が万年筆を通して色んな人と出会い、時には失敗しながらも思いやりの気持ちを持って相手と接する姿に、読んでいるこちらが心地の良い気持ちになりました。(丸善 松本店 / 文芸書担当 / M.T)
『きみはいい子』 中脇 初枝(ポプラ社)
「子どもを育てるには村が必要」というアフリカのことわざがあります。将来、子どもは持つ・持たない?子どもと関わる仕事に就きたいかどうか?どんな選択をしても、見守ってくれる一人ひとりの温かいまなざしがあって初めて、子どもはすくすく育っていきます。見守られる立場から、そんな村人の一員にこれからなるきみへ。ぜひ手に取ってほしい一冊です。(戸田書店 藤枝東店 / 文庫担当 / A.F)
『よろこびの歌』 宮下 奈都 (実業之日本社)
この本の中に、あなたもいます。
それぞれの悩みや不安を抱えた少女達が、たまたま集った学校で、合唱する。
ありふれた経験。でもそこは宮下先生、しっとりと、たんたんとした心理描写。こんな気持ちの人いるんだ、私だけじゃないんだって思いがジーンと沁みてくる。
コツコツとコツコツと戻ったり進んだりを繰り返す。バラバラのみんなが音楽でギュッとつながる。
わたしたちが”よく生きる”ために必要なことを教えてくれます。 (ジュンク堂書店 鹿児島店 / 副店長 / C/H)
『金子みすゞ名詩集』 彩図社文芸部 編纂(彩図社)
「私と小鳥と鈴と」の詩にある “みんなちがって、みんないい。”
今の多様性の時代だからこそより一層響きます。(ジュンク堂書店 新潟店 / 社会担当 / 純米大吟醸)
『10代にしておきたい17のこと』 本田 健 (大和書房)
なんとなくボンヤリ悩んでいる時、よく分からないけど不安な時相談出来る人はいますか?もし的確な答えが欲しいなあと思っているなら、この本おすすめです。
ですが、あなたがほしい答え、ではなく考え方や捉え方を教えてくれる本です。私が10代の頃の出会いたかったー!ぜひ手元に置いて20代30代になっても時々開いてもらいたいです。(丸善 松本店 / 児童書・芸術書担当 / S.S)