丸善ジュンク堂書店は「10代の私にすすめたい本」フェアを2023年1月10日(火)~2月9日(木)の期間、全国の店舗で開催いたします。

不安や悩みと隣り合わせの10代。そんな年頃に、一時の安らぎをもたらし、向かうべき道をほのかに照らしてくれるのが「本」なのではないかと私たち書店員は信じています。
このフェアではあくまで 「10代の時の自分」 に対して、あのときこの本を読んでいれば……、という視点で本を集めてみました。1000件を超える読者アンケート投稿のなかから、特にすばらしいコメントとともにすすめていただいた本を、フェア選定委員で50冊選び展開いたします。

「10代の私にすすめたい本」フェア店頭写真

◇hontoポイント10倍キャンペーンも開催
2023年1月10日~2月9日の期間、「10代の私にすすめたい本」フェア対象書籍のhontoポイントが10倍になります(※シリーズもののポイント10倍対象は、1巻のみとなります)。お会計の際にhontoカードまたは「honto with」アプリカードをレジにてご提示下さい。
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◇「10代の私にすすめたい本」フェアのリスト
※印刷可能なPDF版(A3サイズ)はこちらからご覧いただけます。
https://www.maruzenjunkudo.co.jp/dlfile/202301_mjfair.pdf

『スキップ』 北村 薫(新潮社)
20代から何度も読み返しています。年齢によって感じ方が変わる、大好きな本です。
仕事や結婚相手、どんな将来も思い通りに選べるって思ってる、無敵の高校生のうちに出会いたい。「42歳のおばさんになるなんて絶対ヤダ」って言いたい。
そして25年後に「大人もそんな悪くないな」って思いたいです。(ちい / 50代)

『ドラえもんを本気でつくる』 大澤 正彦(PHP研究所)
大人に夢を語ったら「頑張ってね」と言ってくれるけど、子供でもそれが嘲笑であることが分かった。そのうちに夢を語れなくなった。誰しもある経験。そこから正々堂々と「ドラえもんを本気でつくる!」と言えるようにするまでの道筋の立て方が非常にスマートで建設的で優しい。夢の捉え方を学べる良書です!(れべるん / 30代)

『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』 J.ユージェニデス(早川書房)
1970年代、混迷し始めた頃のアメリカ。この時代に思春期という心が不安定な年頃を迎えた5人姉妹。彼女らの心情を読みとるには二十歳を過ぎてからでは遅すぎた。年を重ねる毎に知識や経験が増え、心情を読み解けた気にはなるが真意ではないなと感じる。10代の時に出会えていればこの真意に近づけたのではと思ったから。(おはむ / 20代)

『オン・ザ・ロード』 J.ケルアック(河出書房新社)
若い頃これを読んでいたら私は放浪の旅へと駆り立てられたことだろう。少し残念だがこの本とは40代で出会った。ビートに酔いしれろ!旅し続けろ!酩酊せよ!無軌道で無意味な青春の冒険の日々。友と一緒に夜行列車に飛び乗り南へと。金が尽きたら見知らぬ土地で綿摘みをして。恋せよ!ジャズ・エイジの青春文学の金字塔。(ゆぴこ / 50代)

『何のために「学ぶ」のか』 本川 達雄 他著(筑摩書房)
本書が出版されたのは、僕が30代に入ってからです。中学生からの大学講義シリーズの1冊目。思えば、僕が10代の頃は「学ぶ」とは義務的なことでした。一方、本書はどうか?「学び」の魅力に満ちています。様々な分野の達人による、学術版アベンジャーズ!おすすめです。(ニードル / 30代)

『理系アナ桝太一の生物部な毎日』 桝 太一(岩波書店)
生物が好きだけど、大学以降のイメージがぼんやりしている人に読んでほしい本。生物理系の進学、就職の参考になります。私はできるなら高校生ぐらいの理系の入り口に立った頃に読みたかったです。桝先生の丁寧かつ熱のこもった生物描写はフィールドに出たいと焚き付けられます。そして先生が描いた生物イラストも必見です。(たいがーしょっぷ / 20代)

『僕は君たちに武器を配りたい』 瀧本 哲史(講談社)
進路のことについて悩んだ18の時、君は自分の良さなんて何もないって考えていたよね。
あれから僕は少しだけ大人になったけど、今の君と同じで、答えをはっきりとは見つけられていない。
でも少しだけその形は見えた気がする。
だから青春真っ盛りの君には、悩んで欲しい。
その時間はやがて素敵な時間に変わるから。(はる / 20代)

『短歌の友人』 穂村 弘(河出書房新社)
本当の自分を知りたいとか、それを誰かにわかってほしいとか、せっかくどうしようもない欲望にぐるぐるしていた10代、穂村弘に出会っていればよかった。短歌はそのぐるぐるをなぞることができる。少なくとも、ぐるぐるしている誰かのぐるぐるをたどって、自分だけが独りでないことを知ることができる。(morimo / 40代)

『愛の本 他者との〈つながり〉を持て余すあなたへ』 菅野 仁 文(筑摩書房)
高校生の時の僕は、人間関係で息苦しさを抱えていました。それは、他者という存在を良く分かっていなかったからだと思います。他者とはどんな存在かを教えてくれるのがこの本です。語りかける文章で読者を暖かく包み込んでくれます。かつての僕と同じような想いを抱いている人に読んで欲しい1冊です。(yuki / 20代)

『百まいのドレス』 E.エスティス 作(岩波書店)
豊かさとはなんだと思う?と10代の私に考えて欲しい。
誰かを傷つけることは、誰かだけではなく、見えない自分自身の大切な部分を損なう。
どちらも取り戻すことはできないのだと伝えたい。
悲しいかな、いくつになってもこの話の「クラスの女の子たち」は存在します。
核になる強さと想像力を磨いて、負けないで!(ララ / 50代)

『誰にも見つからずに泣いてる君は優しい』 原田 ちあき(大和書房)
10代の私は悩んでいた。どうしても好きになれない子がいる。自分だけがどす黒い感情を持っているみたいで嫌だ。この本はそんな気持ちをまるっと受け入れてくれた。鮮やかな色彩と本音を包み隠さない言葉。よいこのための悪い絵本。君はそのままでいいんだと10代の私にこの本を渡してあげたい。(みーら / 30代)

『奇想の系譜 新版』 辻 惟雄(小学館)
大学生の時に出会ってから私のバイブル的存在。だけど、中学生くらいに出会っていたらもう少し自分の学びや表現がきっと変わっていたと思う。しかも今はカラー図版が充実した豪華バージョン!難しいものにチャレンジしたい年頃なので、多少文章難しくても楽しめると信じたい。(Akimo / 40代)

『日本のヤバい女の子 覚醒編』 はらだ 有彩(KADOKAWA)
中高女子校で伸び伸び育ち、大学に入ってから社会の家長制やルッキズムに打ちのめされた私へ。この本を読んでいたら、もっともっと生きやすかったかも!世の中に対して、はぁ?って思ってもいいし、なんならこの世にまかり通っている「常識」なんかも全て疑ってみて!(みき / 30代)

『なんとな~く物理』 ネコザメ タカシ(永岡書店)
「自然科学って、楽しい!」ーー10代の頃にこの本があったら、もっと早くにそう思えていたかもしれません。「〇〇の役に立つ」などの豆知識だけに頼らず、物理現象に真っ正面に向き合い、それらを楽しく直感的に切り込んでくれる本です。この本で身につけた基礎知識と「興味」は、その後の学習の大きな糧になると思います。(Kow☆オオハシ / 20代)

『海がきこえる 新装版』 氷室 冴子(徳間書店)
スマホの無い時代の、若者の青春風景を感じることができる。
私が大学を卒業して社会人になったときにたまたま、本屋で出会った本です。ジブリで映像化されていたのも全く知らなかったのですが、この本のおかげで読書が好きになるきっかけになりました。
読みやすい文体なので、中学生以上ならすぐに読めると思います。(ばんちゃん / 40代)

『テヘランでロリータを読む』 A.ナフィーシー(河出書房新社)
あなたが住む世界は辛く、時に絶望することがあるでしょう。
その時は、この本を読んでほしい。
女性蔑視、暴力、馬鹿げて理不尽な罪状の数々。テヘランにはそれがある。
自分より辛い人を見て不安を和らげてほしいわけじゃない。辛くとも戦い、文学の力を信じ、強く生きる人達を知って欲しい。共に戦い生きましょう。(雨唄 / 30代)

『自分をたいせつにする本』 服部 みれい(筑摩書房)
ちょうど10代って、本当の気持ちを隠して周りに合わせ始めて、違和感や苦しさを感じる時期ではないでしょうか。この本では、そんな自分の本心を取り戻す方法や、身体のケア、友達や親との関係など、様々な面から自分を大切にする方法がわかります。学校では教えてくれないけど、大事なことがたくさん詰まった本です。(むーみ / 40代)

『煙たい話 1』 林 史也(光文社)
自分の価値観で生きることを肯定してくれる漫画。
独自の価値観で生きることは何も悪くないけれど、多くの人は常識的に生きるよう言います。幼い頃はそれが正しく思えて随分苦しみました。その頃の私に、自分の価値観で名前のない大切な関係を築く二人と、それを否定せず見守るこの物語を教えたいです。(あゆ / 20代)

『ヤノマミ』 国分 拓(新潮社)
アマゾンの先住民であるヤノマミ族の生活は、生と死や快楽と苦痛がすぐそこに感じられるところで繰り広げられている。
一見、残酷に思えることは優しさの裏返しだったりすることも。
自分たちが知っている世界や価値観を打ち砕くには絶好の書だと感じます。(Bono / 50代)

『あなたのための短歌集』 木下 龍也(ナナロク社)
うまく言語化出来ない生きづらさに寄り添ってお守りになってくれる本だった。
見逃してしまいそうなほど小さいけれど、苦しい時もきっと世界のどこかに救いや優しさはあるんだろうなと思える。10代の頃の自分に教えてあげたかったなと感じた。(タキハラ / 30代)

『ぼくは勉強ができない 改版』 山田 詠美(新潮社)
テストの点数が取れれば良いと思いひたすら勉強をして、「自分」を知ろうとしなかった自分に読んで欲しい本。学校の勉強の点数よりも、「人と同じ部分も、違う部分も認められる」自分を理解している大人になることの方が大切だと知って欲しい。(マキ / 20代)

『ステップ』 重松 清(中央公論新社)
今の君だからこそこの本を薦めたい。生きていれば失うことも多い。今の君ならこの意味がわかるよね。だけど、世の中には君より早く、その喪失を経験している人がいるの。残された人々がどのように生きているのか、それを踏まえて読んでみて。悲しんでいるだけじゃあの子は安心できないよ。大丈夫。また、ステップできるから。(佐野つくも / 20代)

『NO.6 #1』 あさの あつこ(講談社)
10代の多感な時期だからこそ抱く、社会への疑問や付き合い方、同性・異性への気持ち、将来への不安などが、紫苑とネズミという人物を軸に展開されていきます。9.11など実際の事件がもとになっていたり、古典からの引用が沢山あったりと、様々な興味や疑問を抱くきっかけが散りばめられていて10代に読むのを薦めます。(ベルダ / 20代)

『ゴシックハート』 高原 英理(筑摩書房)
明るさや愛ばかり望む世界で、誰もが真似する流行に抗い反発し、興味の持てない煩わしい日常への嫌悪を抱えていた、あの頃。いや、今もそうだけれど。この本を読んでからは、確信を持ってそれを肯定できるようになった。顔を上げて、前を向いて、暗闇への共感と憧れを抱きしめて進めるようになった。(しましま / 20代)

『深夜特急 新版 1 香港・マカオ』 沢木 耕太郎(新潮社)
人生は、長いようで短く、短いようで結構長い。
その中で、何もかも忘れて、自由に旅に出る時間があってもいい。
この本に10代の頃に出会っていたら、もしかしたら、少し違った人生になっていたかもしれないと思いました。(しょんまま / 50代)

『四畳半神話体系』 森見 登美彦(KADOKAWA)
あの時ああすればよかった、こうしていればもっと違う大学生活が待っていたのかも…とよく考えては後悔していた当時大学生の私は、この本を読んでその考えは間違いであることに気付かされました。どのような選択をして環境を変えても、自分が変わらなければ結局何も変わりません。10代の皆さん、未来を変えるなら今ですよ。(しょうこ / 30代)

『あのころ』 さくら ももこ(集英社)
エッセイって面白い。こんな沢山の人が世の中にいるけど経験することも感じることも1人1人違う。そのなかでさくらももこさんのエッセイは突き抜けてる。素朴なのにお腹をよじらせてくる。涙まで出させて笑わせてくる。もし今がつまらなかったり、面白くなかったら読んでみたら良い。こんな人もいるんだって明るく楽しくなる(よいちゃん / 30代)

『物理学はいかに創られたか 上』 アインシュタイン(岩波書店)
17~19歳くらいの頃に読むことで、生涯の理工系の進路を自分で決めた一冊でした。同年代の物理をはじめとする専攻を選んだ人の中には、私以外にも、大学で専攻を決める前の書物として薦める方は多いと思います。アインシュタインの言葉は、若く、熱く、柔らかい心に大きな目標を植え付けてくれるはずです。(還暦目前 / 50代)

『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』 I.レズリー(光文社)
人間だけの秘めたる能力とは?
10代の私は勉強が苦手で、興味があることも少なかった。それでは人生損している、と伝えたい。実に世界は広く、学ぶほど疑問が浮かぶ。好奇心は「知る」を楽しくする魔法の能力だ。なぜ人は感情を持つか、音楽とは何か、色々知りたいと思えたのはこの本のおかげである。(きゅりお / 20代)

『第一阿房列車』 内田 百間(新潮社)
鉄道を趣味にしだした私へ。この旅行随筆を読みなさい。新幹線も特急電車もない時代の旅行がどうであったか、筆者が旅先で何を見てきたかを知り、その後の乗り鉄趣味の奥行きを広げておきなさい。何も用事がないけれど、列車に乗るというのはその後の君にとって良い趣味になります(san / 40代)

『父の詫び状 新装版』 向田 邦子(文藝春秋)
10代の頃に沢山、良質な本を読むといい。そしてそれらの本を節目節目に読んでみるといい。10代の君が感じたことと、50代では違うのか違わないのか。読書の楽しみの一つである。君には家族を愛する50歳になってもらいたい。その時、この本を伝えてほしい。(hiro / 50代)

『道ありき 青春編 改版』 三浦 綾子(新潮社)
現代より病気や死が身近だった時代、人は死ぬとどうなるのかという疑問を持っていた著者。自分の体が思うようにならない中で成長して、愛を見つけますがそれもままならない。10代の人には、誠実な愛情に出会うくだりをぜひ読んでほしいです。そして、大人になって、不安や絶望があったとき、思い出して読み返してほしい。(八朔 / 40代)

『戦争とは何だろうか』 西谷 修(筑摩書房)
読みやすく、とてもおもしろい。ぐいぐい読めます。この中に傍点が振られた文があります。【自分たちが犠牲者だと思えるとき、その国民は戦争することを「正義」だと思い込むことができますp140】日常で、加害者より被害者になる人の方が多いのではないでしょうか?知らない自分の背中を感じられる一冊だと思います。(山本 / 30代)

『ハートストッパー 1』 A.オズマン 作(トゥーヴァージンズ)
高校時代、クラスの女の子に恋をしました。
00年代の高校生の間では、「同性に恋をする」ということは噂話のネタで、この気持がバレたらどうしようと毎日悩んでいたね。
この本は、現代英国のLGBTQ+の高校生の青春を描いたYA漫画です。この作品は、あなたの恋心は大切なものなんだと伝えてくれるよ。(長谷川 / 30代)

『今夜、すべてのバーで 新装版』 中島 らも(講談社)
内容は、主人公がアル中で入院した話。
なぜ入院したのか、そこにいた患者たち、
担当医の医者としての覚悟。それらが混じりあって傑作を生む!実にいい話です
最初に読んだとき、思わず振戦に陥りました
特に担当医の「医者」という存在は、教えを乞う人にとって一つの考えかも知れません。
是非お求めを(こてーじ / 20代)

『キッチン』 吉本 ばなな(KADOKAWA)
もう王道中の王道って気もしますが、未だに心に残っている作品です。自分にとって大切な人が側に居てくれる幸せ。その大切な人のために何が出来るか?日常を生きていると見落としそうな事だけれど、心の片隅に”キッチン”があることで、いつも思い出させてくれます。素敵な作品です。是非読んで欲しいです。(八潮 / 30代)

『読書について』 ショーペンハウアー(光文社)
博覧強記の読書家と聞いて非常に耳の痛い話であった。他人の思考の受け売りではなく、自分の頭で考えることの大切さと、たとえ冊数が少なくとも自身の血肉となる読み方を教わった気がした。若い頃からそんな読み方をしたかったのと、以前に読んだ本も再読してみたいと思った。(しげ / 40代)

『暇と退屈の倫理学』 國分 功一郎(新潮社)
毎日なんとなく楽しいけど、なんとなく退屈で虚しい。その時々で全力ではあるけど、その先にやりたいことまでは見えない。言葉にできないモヤモヤについて考え続ける10代の私に対して「決して無駄な時間ではない」と背中を押してくれる一冊になるはずだ。(omochi / 20代)

『もっとにぎやかな外国語の世界』 黒田 龍之助(白水社)
10代までに多くの人が触れる外国語といえば英語だが、この世界には英語以外にもたくさんの面白い言葉があるということを教えてくれる本。なんと言っても著者自身の語り口が楽しそうなのが魅力的です。(紗愁 / 20代)

『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』 田中 孝幸(東洋経済新報社)
地政を学べば、知性が宿る!どんな土地で国が生き残るかを考えると、遠交近攻など、見えてくる戦略がたくさん。国と国の話ですが実は、学校やバイト先でのスマートなトラブル解決にも役立つ視点が得られます!(岸田奈美 / 30代)

『アドラー人生を生き抜く心理学』 岸見 一郎(NHK出版)
とてもしんどい時に助けられました。10代のときも50代の今も芸術に携わっており、それによって心豊かに過ごせる時と、反対に心が折れそうになることもあります。この本のなかで夭折したチェリストにふれた箇所は、読んだときにとても励まされ、手帳に書き写して何度も読み返しました。10代の私にも読んでほしいです。(ゆも / 50代)

『一生お金に困らない!新・お金が貯まるのは、どっち!? 何が起きるかわからない今を生きぬくためのお金ドリル』 菅井 敏之(アスコム)
おい!タダシ、10代の君に伝えたい。今がとっても楽しいから、このままでいいと思っているだろ。40年後を想像できないだろ?実は今、老後の蓄えに悩んでいる、だから絶対この本読んで欲しい、お金について、いっぱい勉強して欲しい、もっともっと真剣に人生を歩んで欲しい。お願い必ず読んで、頼む。(タダシ / 50代)

『クローディアの秘密 新版』 E.L.カニグズバー(岩波書店)
毎日退屈? じゃあ抜け出す方法を教えてあげよう。答えは君自身の中にある。でもそのためには、いったん外に出る必要があるんだな。意味が分からない? ヒントはこの本に書かれてある。読書もまた、外に出る一つの方法だから。え? 私が誰かって? いずれわかるよ。今はまだ「秘密」でいいのさ。(haseostar / 40代)

『百年の手紙 日本人が遺したことば』 梯 久美子(岩波書店)
著名人が家族や友人に宛てた手紙があつめられている。
特に慶應義塾大学の塾長を務めた小泉信三が長男信吉に宛てた手紙は親の愛情に溢れ、未だに読むと涙してしまう。自分の親の愛情についても思い返すことができた。人の優しさに溢れた手紙達。10代のとかく尖りがちだった自分にすすめたい。(陽炎座 / 60代)

『春や春』 森谷 明子(光文社)
読み終わって、こんな青春もあるんだと思いました。
海外に目を向けがちだった10代の私に日本の俳句をもっと知って欲しいし、青春真っ只中、主人公たちが直向きに頑張る姿を見て、同じ高校生としてこの時期に出来ることは何か考え、チャレンジして欲しいです。(ぐるぐる / 50代)

『生きるぼくら』 原田 マハ(徳間書店)
いいな。生きるって。人って。と思わせてくれる1冊。情景と食卓と人。将来に向けて本当の幸せをみつけられるヒントがある。心の根っこに蓄えておきたい本。読み終わるとありがとうの気持ちが溢れる。競争社会で育った10代の私に全力ですすめたい。(乃絵 / 50代)

『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門』 梶谷 真司(幻冬舎)
考えること。10代の頃は、正解ばかりを追いかけて、考えることをしなかった。人と話す時は、正解があると思って、話しをしていた。もっと多様な人の意見を聞き、考え、自分の意見を語る事ができるようになるのではないか、と思える本。(Nomiya16 / 60代)

『天国と、とてつもない暇』 最果 タヒ(小学館)
10代のわたしには、10代なりの悩みがあった。もしこの本に出会っていたら、どんな風に感じたのだろうか。悩んでいるとき、幸せなとき、いつも側に置いて読み返したくなる一冊。(幸せな隣人 / 20代)

『宇宙の戦士 新訳版』 R.A.ハインライン(早川書房)
本を読んで、「もっと早くこの本を読んでおけばよかった」と思ったことは多々ありますが、最大の後悔を与えてくれやがったのがこの本です。主人公が顔を上げて困難な道に進み、成長する姿を10代の自分に読ませたい。(ダイ / 30代)

『春になったら莓を摘みに』 梨木 香歩(新潮社)
「他者を理解しなければならない。でも理解することが難しい」と思い悩んだ10代の私に、「理解ではなく受け容れること」を示してくれるだろうと思う。他者と関わることなく生きていくことが難しいことに気づき、辛くなってしまったら読んでほしいです。(かわうそ / 30代)